春季栃木県高校野球大会 1回戦 鹿沼−小山

平成19年4月29日(日)  清原球場 第1試合
鹿沼 3 − 4 小山
 
 (鹿)橋本、田野辺−高田
 二塁打:東、池田
 
小山
鹿沼
 1回裏、先頭打者山田の打球は、センター前への飛球。これをショートが深追いして落球。
それを見た山田は、判断よく2塁を陥れた。2死3塁から4番橋本は敬遠され、1・3塁。
ここで、東がライト線に落ちる2塁打。野手が9−6と送る間に、1走橋本は長駆ホームイン。
幸先良く2点を先行した。 
4回裏、1死1塁から、代打池田がレフト左を破る二塁打。1走大沼が返って3点目を追加した。
続く篠崎は持ち前の足を生かした内野安打で、なおも1死1・3塁とした。
ここでスクイズを敢行するも、投手への小フライとなって2死。
打球を見た3走池田は、素早く戻って2死1・3塁としたが、続く打者が倒れて追加点が奪えなかった。
結果的に、この場面でもう一点取れなかったことが最後まで響くことになる。
 エース橋本は、毎回走者を出しながらも我慢の投球で5回まで無失点に抑えた。
 6回表、小山は四球とエンドランで作った無死1・3塁から安打で1点。
続く無死1・2塁から7番はバント。これを鹿高は3封。
ところが、1塁へ転送した球を落球する間に、1走に3塁を取られる。せっかくの3封を無駄にしてしまった。
ここでひとつ進塁を許したことで、8番の中前打が適時打となり2点目を失う。
 1点リードで迎えた9回表、小山は1番からの攻撃。1番にはいい当たりをされたが、センター正面のライナーで1死。
続く2番の当たりは、ボテボテの6ゴロ。これをショートが1塁へ2バウンド送球。1塁手も取れず内野安打となって1死一塁。
タイミングはアウトだっただけに、惜しまれるプレーであった。
続く3番に四球を与え、1死1・2塁。4番を迎えるが、4番の当たりは、2塁キャンバス付近への緩いゴロ。
4−6−3のダブルプレーかと思われたが、打者走者の足が一瞬早く2死1・3塁となる。
続く5番の当たりは決していい当たりではなかったが、ライト前にポトリと落ちる適時打となり同点。
なおも続く1・3塁から、6番に真ん中高めのストレートをセンター前に運ばれて逆転を許した。
 相手投手は後半調子が上がり、鹿高は5回以降内野安打1本のみ。打者はバットの芯に当てさせてもらえなかった。
敢えて球速のあるエースではなく、球の出所の見づらい変則モーションの2番手(左投げ)をぶつけてきた小山。
その作戦に見事にはまってしまった感がある。打者はタイミングが遅れ、詰まった打球ばかりだった。
当たりが止まった後半、各打者にもうひと工夫が欲しかった。

 この試合、小山の安打は13本。対する鹿高は5本。小山の3者凡退は一度もなかった。
攻められながらもよく守った試合であった。
夏に向けて、ここぞという時の集中力と、終盤での粘り(守備も攻撃も)を生む気持ちの強さを磨いて欲しいと思う。